お子さんがピアノを習っていると必ず直面する問題の一つが、おそらく練習しない問題!!
ではないでしょうか?
「先生、うちの子練習しなさいって言っても聞かなくて。」
「もう練習しなさいと声がけするの疲れました。ピアノ辞めたいと思います。」
保護者からの相談事No.1と言っても過言ではない、ピアノの練習問題。
この方法を保護者に伝えてからは、練習しなくて…という相談は減ったように思います。
ピアノの先生の立場から少しでもお悩み解決になるよう、練習しない子にさせないために保護者ができる3つの秘訣をお伝えします!(^^)!
Contents
子どもがピアノが上手くなる方法はある?
最初にはっきり言います。簡単に、今日明日で、子供がピアノがうまくなる方法なんて、ありません!
そんな方法があったら私が知りたいくらい。
ピアノが上手な子供に育てるために、ただ1つ言えることは、保護者として全力でサポートすること。
習い事が多様化されている時代に、たくさん悩み、体験レッスンに足を運び、ピアノを習い事に決められたのですから、「練習しないから辞めます」とならないよう、保護者としてどうサポートすれば良いか、3つの秘訣をお話ししたいと思います。
子どもがピアノが上手くなる3つの秘訣をご紹介!
ここからは、子どもがピアノが上手くなる3つの秘訣をご紹介したいと思います!
1.楽器は本物を。
「先生、ロールピアノでもいいですか?」
体験レッスン後、先生である私が衝撃を受けた保護者からの言葉です。
『弾けたらいい』と考えられている保護者に見受けられる言葉です。
保護者のいう『弾けたら』とは、手や指の形、腕の使い方や表現等々のテクニックを考えず、好きなように『弾けたらいい』ということのように思います。
そして先生側の『弾けたら』というのは、楽譜が読めるようになり、手の準備ができ、その曲に伴うテクニックが習得でき、表現力も備わり、感じるままに音が出せるようになること。
選んだお教室の先生の考え方にもよりますが、大半の先生は、ご縁のあった大切な生徒をしっかり責任をもって、『弾ける』ようにご指導されていることと思います。
前述した保護者の『弾けたらいい』は、先生にとっては弾けていないのと同じなのです。
グランドピアノとは言いません。
住宅事情もあるかと思いますが、戸建てであればアップライトピアノがベスト。
マンションやアパートのような集合住宅の場合は、本物とは言えませんが、電子ピアノ、クラヴィノーバ。
一昔前は、ピアノと言えば黒がメインでしたが、最近はインテリアを考えて作られたおしゃれな色合いのピアノや、グランドピアノのようなタッチや音色が出せるよう研究された電子ピアノ等が販売されています。
せっかくピアノを習うのであれば、本物を準備してあげてください。
そして、楽器を毎日手の届くところ、子供と保護者が視界に入るところに置いてください。子供の部屋に…など考えないように。
冒頭のロールピアノの話は、サッカーを習うのにサッカーボールを買い与えないのと同じだと私は思います。
ロールピアノには失礼ですが、ピアノを習うのにロールピアノでは上手にはなりません。
ピアノが上手な子供を育てたいのであれば、できれば本物を、子供の手の届くところに配置、準備してあげてください。
それでも本物を置く場所もないし、高額だし…でも、ピアノは準備してあげたい!!という気持ちはありますよね(´-`).。oO
そこで、本物に近い卓上のピアノについてまとめています!!
よろしければご参考程度にこちらの記事もご覧ください(^^)/
2.習い始めの練習の習慣づけが大切!
新しいテキストに、かわいいシール帳、子どもの気を引く可愛いイラストが載った教材たち。
最初は、週1回のレッスンが楽しみで仕方ないことでしょう。
それは大人も同じで、習い事は、はじめはものすごく楽しみだし、しっかり準備して行くもの。
それが、3ヶ月経った頃からだんだんと面倒くさくなり、ついには…。。
そう、続けるためには、何事もはじめが肝心なのです。
ピアノという習い事は練習が必要です。
練習と聞くと、難しいように感じますが、〇〇しながら、練習できるなら保護者の負担も少しは軽くなることと思います。
ピアノの前に座ること=練習することと捉えられがちですが、それは違います。
まずは、練習と感じさせない努力を保護者がすること。
幼稚園や保育園の送り迎えの時間に、レッスンで習った歌(曲)を保護者と一緒に歌うことからはじめてみてはいかがでしょう?
「保護者と一緒に」がポイント。
歌って!といったところで歌わないのが子ども。
ちょっとした声掛けを変えてみてください。「お母さん、お父さんに教えて!一緒に歌ってみたいな。」きっと元気な声で、うん、いいよ!と教えてくれることでしょう。
その段階を経て、おやつを食べる前に1回レッスンで習った曲を弾いてからおやつの時間にすることを目標に。
そう、「練習することの習慣づけ」です。
いつも決まった時間に、歌う、弾くをすることによって、練習を習慣づけてください。
共働きの世帯も多いことと思います。
ご飯を食べる前にお料理をしながら一緒に歌う、お子様とお風呂の時間に一緒に歌う。
最初は〇〇しながら、で大丈夫です。段階を経て、5分、10分…そしてよく言われている小学生の練習時間、学年×10分(例:3年生×10分=30分)を目標にしてみてください。
練習時間、方法のお話はまた次回に…。
どうでしょう。
少し保護者のハードルが下がったのではないでしょうか?
習慣づけができたら、ピアノが好きで上手になるお子様に育つ可能性は80%!
それだけ大切なことなのです。
ピアノの前に座ることだけが練習ではないことを覚えておいてください。
3.心の教育を幼い頃からコツコツと…。
ピアノといえど、音楽。人を喜ばせたり、感動させたり、心を豊かにすることができるのが魅力的ですよね。
レッスンしていて感じることがあります。
この曲どんな感じがする?何色の曲?等々、良く問いかけます。
絵本や昔話を読み聞かせているご家庭のお子様は、想像力を膨らませ、あれやこれやと話をしてくれます。
そう思った通りに弾いてごらんというと、ものの見事に音に変化が現れます。
全盲のピアニスト、辻井伸行さんをご存じでしょうか?
ヴァンクライバーン国際ピアノコンクールで優勝は記憶に新しいところです。
彼の努力と才能はもちろん、お母様の全力のサポートのもと掴んだピアニスト、という人生。
彼のお母様の著書「今日の風、なに色?」にはお母様がどうサポートして辻井さんを育てていったのか記されてあります。
その中でも私が印象に残っているお話があります。
ブルクミュラー25の練習曲の最後の曲、貴婦人の乗馬をレッスンしていた時のこと。
先生に、この演奏は、乗馬ではないと言われたことをきっかけに、なんと海外まで乗馬を体験しに行かれたそう。
「本物を体験してほしかったのです。」とのお母様のお言葉が印象的でした。
もちろん、その体験後、彼の演奏はみるみる変化していったそうです。
ピアノが上手な子供に育てたいのであれば、1.2で記した楽器を用意する、練習の習慣づけはもちろんですが、一番大切なのは、ご家庭での心の教育だと思います。
心が豊かでないと、想像できません。
自分で作りだす力、創造力も大切です。経験したことがそのまま音として、曲としてピアノで表現できる、そこでようやく「ピアノが上手な子供」になるのではないでしょうか。
「弾けたよ!」の笑顔のために、保護者ができることをすこしづつ全力でサポートしていただけたら、幸いです。
お子様と「一緒に」挑戦してみてください。
まとめ
今回は、子どものピアノが上手くならないのはナゼ?3つの秘訣をご紹介!と題しましてまとめました。
毎日忙しいとは思いますが、ピアノを通じてお子さんとの時間を大切にすることで親子の関係も良好でピアノも上達するのであれば、少しづつ習慣化できると良いですね(´-`).。oO
最後までお読みいただきありがとうございました。